美術検定1級を目指す皆様へ
当館では第2回展覧会以降、さまざまなアートナビゲーター(美術検定1級合格者に授与される称号)の皆様に、展覧会や当館の魅力を発信していただいてまいりました。今回は、最難関とされる美術検定1級を目指された経緯や、その過程で得られた学びについてお話を伺いました。
当館の今期SNSアンバサダーを務めてくださっているお二人より、美術検定1級を目指す皆様へメッセージをお届けします。

■木村木綿子さんからのメッセージ
◎美術検定との出会い
学生の頃に美術史を学んでいましたが、卒業後は仕事をしながら、趣味として美術展に足を運ぶ
程度でした。事務職に転職して時間に余裕ができた頃、本屋で美術検定のテキストを見つけたこ
とがきっかけで、もう一度美術を学んでみようと思いました。美術検定は、学生時代の学びを振り
返りながら、体系的に学び直せることにも魅力を感じます。3級から受験をスタートし、続けて翌年
は2級にチャレンジ、3年かけて1級合格まで進めていきました。
◎受験勉強で広がった視野
勉強を始めると、学生の頃には苦手だった分野にも興味が広がりました。特に近現代アートは、
時代背景や社会との関わりを知ることで、作品の見え方が変わりました。また、世界美術史と日
本美術史の知識がつながり、歴史を流れとして捉えられるようになりました。
知識が増えるにつれて、実際に作品を見たいという気持ちも強くなり、美術館巡りが旅行の目的
になることも増えました。美術を学ぶことで旅の楽しみがさらに増したように思います。
◎1級試験で問われたこと
1級では、知識を覚えるだけでなく、それをもとに論理的に考え、自分の言葉でまとめる力が必要
だと痛感しました。小論文では、起承転結を意識して文章を構成し、社会の流れとテーマをどう結
びつけるかを考えました。さらに、自分が経験してきたことや想いを加えることで、AIの文章では
ない、自分らしいオリジナリティのある文章になると思います。「自分はどう考えるのか」を日々意
識することが、1級対策にもつながったと感じています。
◎1級取得後に広がった活動
1級取得後は、美術館やアートに関わる活動にも参加するようになりました。ヨックモックミュージ
アムのSNSアンバサダーには自ら応募し、前期に続いて今期も活動の機会をいただいていま
す。また、都内へ行く際は、展覧会を観る予定もあわせて組むようになりました。必ず観たい展覧
会は先に年間のスケジュールに入れています。資格取得をゴールにするのではなく、資格を取っ
た後も、学んだことを自分なりに楽しみながら続けられることは、美術検定の魅力の一つだと実
感しています。
◎学びから生まれたつながりとこれから
アートナビゲーター交流会や、ヨックモックミュージアムのアンバサダーを通して、アートを楽しむ
方とのつながりも増えました。現在関わっている不動産業でも、アートを取り入れることで、空間
の楽しみ方や人との関わり方に新しい可能性が生まれるのではないかと考えています。日常の
暮らしの中や宿泊先の宿でアートを感じられるような取り組みもしてみたいです。アートを身近に
感じる人が増え、その人らしい楽しみ方を見つけることで豊かな気持ちになり、幸せを感じられる
人が増えていけば嬉しく思います。
美術検定1級を目指している方は、合格後アートナビゲーターとしてどのような活動をしたいの
か、その先にある楽しみもぜひ見つけてほしいです。 応援しています!
ヨックモックミュージアムSNSアンバサダー4期
木村木綿子
■髙村啓子さんからのメッセージ
◎美術検定との出会い
私が美術検定を目指したのは、書店で美術検定の問題集に出会ったことから始まります。中学生の頃から美術が好きで展覧会によく行き、本も読んだりしていましたが、美術検定についてはその時初めて知りました。問題集の中には答えられない問題があり、自分の知識の不充分さを痛感し、整理する意味でも受験したいと考えました。
◎受験勉強で広がった視野
テキストと問題集を手に勉強を始めると、今まであまり興味がなかったことについてはテキストだけでは足りず、展示や本やテレビ番組などアンテナを張り巡らし探して見るようになりました。勿論最初は作品と向き合い自由に思い巡らす時間が必要ですが、作品を観賞するだけに留まらず、作品が生まれた国の歴史や宗教、時代背景などを知ることによってその作品の持つ意味に理解が深まります。東洋美術から西洋美術まで細かく幅広い知識が必要なのは2級の検定でした。
◎1級試験で問われたこと
私が1級を受験したのは既に10年以上前のことですからご参考になるかわかりませんが全て記述式で、中でも印象的だったのは、現代美術を小学生に紹介するという問題です。詳細は手元にないのですが、模範解答に選んで頂き嬉しかったことを覚えています。また美術館活動の方向性や、美術館の役割や存在の意味など、1級受験には知識を踏まえた上で自分なりの考察が必要であると感じました。
◎1級取得後に広がった美術館活動
1 級合格後には、学生の方々に無料で美術館を解放する企画に何回か参加し、ミニ授業をさせて頂きました。また東京都写真美術館の美術館ボランティアとして制作WSや鑑賞プログラムなどの補助をさせて頂いています。
◎写真表現との出会いと現在の活動
写真の古典技法であるサイアノタイプなどを子供達と一緒に作る作業をしていく中で、もともと好きであった物作りの面白さに惹かれました。そのことをきっかけとして私自身も様々なWSに参加して銀塩写真や古典技法を学び、制作を重ねるようになりました。その他オンラインで、アートナビゲーターと1つの作品をじっくり楽しむ[A Picture]という講座のプレゼンテーターをしたり、今年度は表参道のヨックモックミュージアムで第 4 期公 式SNSアンバサダーをさせて頂いたりしています。
◎学びから生まれたつながり
私にとって直接仕事に関係する資格ではないのですが、美術検定で1級を取得していなければ今のように充実した美術や写真との関わりは体験出来なかったと思います。この資格のお陰で自分の知識が豊富になっただけでなく、様々な繋がりが生まれ、より多くの場で美術と関わることが出来るようになったことは幸いでした。
ヨックモックミュージアムSNSアンバサダー4期
髙村啓子
==美術検定 1級 受験申込期間==
2026年11月3日(火・祝)23:59まで
▼受験要綱
https://www.bijutsukentei.com/test-guideline
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