『公式SNSアンバサダーによる座談会』開催

~最終回~

当館公式アンバサダー様4名による当館について語る座談会を開催しました。

最終回のテーマはお気に入りの場所です。

Theme4 ヨックモックミュージアムでお気に入りの場所は?

深津さん:私は地下の展覧会スペースも好きなのですが、2階に上がった時の真っ白な壁で自然光もあって、「あ、南仏!」という感じが好きです。美術館ってあんまり自然光が差し込むことはないと思うので、順序通りに地下から二階に上がった時の解放感がいいなと思います。

吉田さん:2階は天井も高くて気持ちいいですよね。スリットが少し入っていて青空が見える部分も大好きです。

東さん:僕はすごくニッチなところが好きです。カフェや受付、地下の展示室に使われている床材は陶器なのですが、2階の展示室は木なんです。先ほど、地下から2階に上がった時の解放感の話が出ていましたが、地下から2階に上がるときに使用するエレベーターの床材も地下の展示室でも使用されている陶器が使用されているのが好きです。余談ですが、コロナ禍でエレベーターの床に「何人まで乗れます」とか場所によってさまざまなメッセージが書かれていたので、こんな時しかないだろうと思って写真を撮っていたんです。いつもの癖でこの美術館も撮ったんですが、その時にあれ?って思ったんです。あれは、地下から2階に向かって扉が開くまでの均質感を演出しているのかなと思って。だからエレベーターがすごく好きです。

深津さん:すごく計算されているんですね!

吉田さん:2階から降りて、自然にカフェにたどり着く、この雰囲気にもほっとします。私はブックカフェが好きなのですが、このライブラリーにはたくさんピカソ関連の本があって興奮しました。この美術館に来たらこのカフェは絶対セットで!

その一方、ミュージアムカフェは展覧会を見ないと使えないと思っている方も多いので、カフェだけでもご利用できます!と力説したいです。

山下さん:私は、地下の展示室へ向かう階段の前の、入口のところですね。どこに連れて行かれるんだろうっていう、ちょっと不思議の国のアリス気分というか。別世界が広がっていそうな期待感があります。

深津さん:いきなり暗くなる感じですよね。

山下さん:そうそう、急に非日常にシフトしてくれる感じで。いつもすぐに階段を降りず、始まる前のワクワク感を楽しんでから降りています。

吉田さん:没入感がありますよね。青山の喧騒から離れて、階段で徐々に気持ちが静まって、地下に行くと暗くて落ち着いているので、作品ひとつひとつと自分との対話がしやすいですね。

深津さん:ワクワクするけど、落ち着く。そんな感じですね。

東さん:最初に来た時に僕も入口は不思議だなと感じました。地下に受付があるところはありますが、受付をしてから地下にいくというのは珍しいですよね。

吉田さん:地下が結構暗いですよね。

東さん:外の明るさとの差がありますし。

吉田さん:その分作品に集中して観ることができますし、途中にある椅子に座ってみてもいい感じですよ。作品の世界に浸ることが出来ました。

東さん:階段の下の椅子は巣籠感がありますよね。

吉田さん:瞑想感もちょっとありますよね。地下でしっかりと作品と向き合うので、2階に上がった時の開放感も効果的ですよね。

深津さん:順路が大事ですね。展覧会によっては、企画者の意図とは別に順路を守らなくてもよかったりしますが、ここは地下から行ってほしいです。

吉田さん:建物自体の魅力もあります。私は初めて来たときに、お洒落なお友達のおうちに遊びに来たような親しみやすさと、スタイリッシュな印象を感じました。

東さん:お友達のうちに遊びに来たようなっていう感覚は「屋根」ですかね?美術館って割と四角いから。セラミックの美術館だからこだわって屋根も瓦にされたんだと思うんですよね。周囲の住宅にも溶け込んでいていいですよね。

吉田さん:細かいこだわりがたくさんありますね。こんなに細部までこだわっている美術館はなかなかないと思います。

深津さん:ほかの美術館さんでも展示室にこだわっているところは多いと思うのですが、移動する空間までこだわっているところは少ないと思います。普通エレベーターなどは「施設」という感覚ですよね。この美術館はどのスペースも「アート」という感じがします。

吉田さん:私がアンバサダーに応募したのは、ピカソについて書かれた本『ピカソの陶芸』(監修:岡村多佳夫、出版社:パイ・インターナショナル)を読んで「凄くいい!」と思ったからなのですが、その制作の様子を実際に観られる動画のコーナーには興奮しました!柔らかい原型がスピーディーに形を変えられて、そこに絵をつけたり、掻き落としをしたり、彫刻と絵画が融合していると思ったんです。それを観られる動画のコーナーが大好きです。ピカソは50年前まで生きているんですよね、その制作を間近に感じられてなんだか感激しました。いとも簡単に、手から鳩が生まれるようですよね。。。

山下さん:花瓶の形から、すごい速さで鳩に仕上げちゃうやつですよね!

吉田さん:何周も動画を見続けて、ピカソのスピーディなセラミック作品の制作は、ピカソの考えの速さとマッチしている気がして、だからあれほど夢中になったのでは、と感じました。

深津さん:あのビデオいいですよね~。花瓶の形を作っている職人さんが、ピカソ何やってるんだろう~って見てるのがすごくいいですよね。

吉田さん:自由自在にあんなことしちゃうんだ~⁉っていう感じですよね。

山下さん:めちゃくちゃじーっと見てますよね。ん、曲げたぞ⁉え、鳥にしちゃうの⁉みたいな感じで。

吉田さん:常識とは違う作り方でも、手の中で形態がどんどん変わっていく様子に引き込まれます。ピカソのセラミック作品に囲まれながら観る動画コーナーはとにかくおすすめです!

 

 

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